最近、日本に帰っていた際に、祖母の家から歩いて15分の神楽坂の駅前のla kaguという、おしゃれなよろず屋さんに立ち寄って、
晴れた日の昼下がりの予想外のカフェコーナーの人の賑わいと、それをよそ目にしゃなりしゃなりと並ぶ高そうな洋服のコントラストにたじろぎながらも二階に上がると、
すっと自然に引きつけられるように一つのカップと目が合いまして、
どう見ても見覚えのあるそのカップは、我が家にあるものとまるで同じ物、そして同じ佇まいでぽつねんとお店の角に置いてあり、
自分が小さい頃、両親の飲むコーヒーの香りが何やら煙たかった頃から我が家のテーブルにあったそのカップ、そしてソーサー、
そんな彼らを家の外の見知らぬお店で発見することはとても嬉しい偶然で 、
北欧made、
どこで作られた物であろうと、懐かしい気持ちを遠くからか運んできてくれました。
よく見ると、一つのセットがかなりの値段で売られていたので、
小金井の実家に帰り、親にいきさつを聞いたら昔は安かったとのこと、
ヒビも入らず何十年も小駒家とコーヒーのある風景を見つめてきたカップとソーサー、
こっそり一つアメリカに持ち帰ろうと思ったけども、
定位置は小金井市、
空港に向かう前のほっと一息、コーヒーをゆっくり飲んだだけにしておきました。
果たしてその昔、北欧から海を越えてきたのか、空を飛んで来たのか、
人と物は今も昔も世界中を巡り巡っているのだなと再確認させられた、
今回の帰国の思い出です。